本文へスキップ

Synology Presto File Serverの代替:PrestoとWarpSendを比較

Synology Presto File Server と WarpSend を、NAS 間転送、配布・同期、ネットワーク設定、エンドポイント、ライセンス、日常管理から比較します。

WarpSend チーム レビュー Charlie 更新 7 分で読めます

Synology NAS 間で大きなフォルダーを定期的に送る場合、Presto File Server と WarpSend はどちらも候補になります。比較したいのは、参加する機器、配布と同期の違い、ネットワーク設定、管理者が引き受ける作業です。

すでにDrive ShareSyncを使っているなら、先にPrestoライセンスが既存タスクを変えるかを確認してください。Prestoのライセンスと、別の転送運用を選ぶことは別の判断です。

Presto の Site Express は、複数の Synology NAS への配布や、複数拠点からの収集に対応します。WarpSend は、対応する Synology NAS、Windows、macOS、Linux にエージェントを置き、直接転送、ブラウザー共有、フォルダー同期を管理します。必要な構成を揃えて実際の WAN で評価してください。

本記事は WarpSend が公開しています。Presto の機能と料金は 2026 年 8 月 3 日に確認した Synology の公式資料を基にしており、導入時には現行条件を再確認する必要があります。

Presto File Server と WarpSend の比較

項目Synology Presto File ServerWarpSend
主な用途高速アップロード・ダウンロード、複数サーバーへの配布と収集エンドポイント転送、ブラウザー共有、フォルダー同期
NAS 間転送ライセンスを有効化した Synology NAS 間で Site Express を利用対応する Synology NAS エンドポイント間
参加する機器Synology NAS と Presto デスクトップクライアント対応 Synology NAS、Windows、macOS、Linux
管理File Server、Client/Automator、Site Express、ポリシー、ログエンドポイント、転送、同期ジョブ、履歴を共通画面で管理
ネットワークTCP/UDP 3360・3361。経路によってポート転送が必要利用者によるインバウンドのポート転送設定は不要。直接経路か対象プランの Shuttle を利用
自動化Site Express のスケジュール、Automator、CLIWarpSync の一方向・双方向同期
外部の受信者文書化された主要経路は Presto ClientWarpShare の受信者はアカウントやアプリ不要
料金体系参加 NAS ごとの帯域ライセンスUDP エンドポイント転送と WarpShare のアップロード課金は別体系

Presto と WarpSend はファイル転送の選択肢です。Snapshot Replication や Hyper Backup が提供する復旧状態や DSM 設定のバックアップまで、同じものとして比較することはできません。

Synology Presto File Server でできること

Presto File Server は **Synology Internet Transfer Accelerator(SITA)**を使う高速転送パッケージです。Presto Client によるコンピューターと NAS 間の転送、Presto Automator による定期処理、Site Express による NAS 間の配布・収集を提供します。

転送ポリシー、帯域制御、暗号化と圧縮、操作ログ、統計、定期レポートを管理できるため、Synology を中心とする環境で運用を統一したい場合に適します。Presto File Server の公式文書

Site Express による NAS 間転送

参加する各 NAS に Presto File Server をインストールし、ライセンスを有効にします。Site Express の Distributing はローカルの選択フォルダーから他のサーバーへ配布し、Collecting は他のサーバーからローカルへ収集します。

同じ階層に複数サーバーを置く構成と、多段の構成を選べます。配布では、上位サーバーが全ファイルを受け取る前に次のサーバーへの転送を始められます。各 NAS の接続先、認証情報、パス、タスクの関係を運用設計に含めてください。

ネットワーク設定の違い

Presto File Server

Synology の文書では、既定の TCP/UDP ポートは 3360 と 3361 です。ポート転送が必要な場合、外部ポート N を 3360 に、その次の N + 1 を 3361 に割り当てます。たとえば 1001→3360 なら 1002→3361 も設定します。

ファイアウォールの管理者、公開アドレスまたは DDNS、証明書、ポート割り当て、接続できない場合の動作を試験範囲に入れてください。Presto のネットワーク要件とSynology のポート一覧が基準になります。

WarpSend

対応機器にエージェントをインストールしてサインインすると、共通の管理画面から転送や同期を設定できます。直接接続を試み、接続できない場合は対象プランに応じて WarpFabric の Shuttle 経路を利用できます。転送での Shuttle フォールバックには有料 UDP 速度プランが必要です。

利用者によるインバウンドのポート転送設定は不要ですが、組織のネットワークポリシーが通信を許可するかは確認します。ルーターを管理できない支店、ホームスタジオ、顧客環境では、実際の接続条件で試すことが大切です。

導入と日常管理

Presto では、NAS と DSM の対応確認、パッケージとライセンスの有効化、接続経路の設定を行い、必要なクライアントを配置します。その後、認証情報、対象フォルダー、配布構成、スケジュール、フィルター、ポリシーを設定し、タスクと帯域を監視します。

WarpSend では、対応端末にエージェントを置き、送信元と宛先を選んで転送または WarpSync のジョブを作ります。外部の受信者にエージェントを導入できない場合は、WarpShare のブラウザーリンクを使います。

拠点に Synology NAS と Mac、Windows、Linux の端末が混在している場合は、複数拠点の Synology NAS ファイル転送で、それらを一つの画面から管理する方法を確認できます。

Synology NAS 上の WarpSend agent ダッシュボードで進行中の転送を表示

Synology NAS 上の WarpSend agent ダッシュボード。英語インターフェースと Northwind Studios のデモデータを使用しており、数値は説明用です。

定期転送と双方向同期の違い

Presto Automator と Site Express は、アップロード、ダウンロード、配布、収集を定期実行し、フィルター、タスクの連携、再試行などを設定できます。複数拠点への配布手順を明示的に管理したい場合に評価できます。

WarpSync は、選択したエンドポイント間で一方向または双方向のフォルダー同期を行います。同期方向、削除、競合の扱いを決めてから使ってください。どちらの方式も、時点復旧や世代付きバックアップとは別です。Synology の同期・複製・バックアップ比較で必要な復旧機能を整理できます。

料金とライセンス帯域

Presto File Server は、最大一方向帯域に応じたライセンス方式です。2026 年 8 月 3 日確認時の米国表示価格は次のとおりでした。

Presto ライセンス最大一方向帯域米国表示価格
Entry20 Mbps$399
Tier 250 Mbps$949
Tier 3100 Mbps$1,799
Tier 4300 Mbps$4,799
Tier 5500 Mbps$6,999

当時の案内では、永続ライセンスに 3 年間のアップグレードと技術サポートが含まれ、デスクトップクライアント数は無制限、1 台の NAS に複数ライセンスを追加できます。対象 NAS ごとに一度の 30 日トライアルがあり、Site Express には参加 NAS ごとのライセンス有効化が必要です。公式ライセンスページで、対応モデル、DSM、地域価格、税、サポート期間を再確認してください。

WarpSend は、UDP エンドポイント転送の速度プランと、WarpShare のアップロード量・保持期間延長を基準にした料金体系を分けています。WarpShare の利用に UDP プランは不要です。複数の受信者や繰り返しのダウンロードに追加料金はなく、ダウンロードのプラン別速度制限もありません。条件は料金ページをご覧ください。

導入費だけでなく、参加 NAS 数、必要帯域、転送量、保存、アップグレード、サポート、管理者の作業時間を運用期間全体で比較すると、判断しやすくなります。

実際の経路で選ぶ

NAS がすべて Synology で、DSM の管理、Site Express の配布構成、永続帯域ライセンスを重視するなら Presto が候補です。異なる OS の端末を同じ管理画面で扱い、直接転送、ブラウザー共有、フォルダー同期を使い分けたい場合は WarpSend を評価できます。

同じ NAS、DSM、共有フォルダー権限、WAN、ファイル構成で両方を測定してください。暗号化を有効にし、大ファイルと小ファイル、中断後の再開、必要な配布構成、読み書き性能を確認します。導入と日常の管理にかかる時間も記録します。

WarpSend の試験用アカウントを作成し、Presto と同じデータを転送すれば、自分の環境での差を確認できます。

参考資料

よくある質問

Presto File Server は NAS 間転送に対応していますか?

対応しています。Site Express で複数の Synology NAS へ配布したり、複数拠点から収集したりできます。参加する各 NAS で Presto File Server のライセンスを有効化する必要があります。

Presto にポート転送は必要ですか?

接続経路によります。既定ポートは TCP/UDP 3360 と 3361 です。ポート転送が必要な場合は、選択した外部ポートとその次のポートを、この 2 ポートへ割り当てるよう Synology が説明しています。

Presto File Server は無料ですか?

対象 NAS ごとに一度の 30 日トライアルがあり、その後は帯域に応じた永続ライセンスが必要です。2026 年 8 月 3 日確認時の米国表示価格は、20 Mbps の $399 から 500 Mbps の $6,999 でした。現行の地域価格と条件を確認してください。

WarpSend との主な違いは何ですか?

Presto は Synology NAS を中心としたクライアントとサーバーの構成で、Site Express による配布・収集を提供します。WarpSend は対応 NAS、Windows、macOS、Linux を共通画面で扱い、直接転送、ブラウザー共有、一方向・双方向同期を提供します。

どちらを選ぶべきですか?

DSM の管理や Site Express の配布構成、永続帯域ライセンスを重視するなら Presto、異なる OS の端末と複数の受け渡し方法をまとめて管理したいなら WarpSend を評価できます。同じ機器、経路、ファイルで比較してください。